Feelin’ Good / THE FRANK CUNIMONDO TRIO Introducing Lynn Marino


フランク・カニモンドとリン・マリノに出会えたのは、本当に偶然だった。あるときWebでHMVを見ると、「100円均一」などというセールをやっているのに気がついたのだ。この手のセールには掘り出し物がめったにないことを知っているので、忙しければ見ることもなかったのだが、たまたま、そのときは、時間があった。そこで何百位枚もあるリストを眺めながら、気になるCDを何枚かショッピングカートへクリックし、購入した。その中の一枚にジャズのコンピレーションアルバムがあり、フランク・カニモンドとリン・マリノの「フィーリン・グッド」が収められていたのだ。俺はノックアウトされた。

歯切れの良いリズムに乗って歌うリン・マリノの声は若々しく、やや甘えたところが魅力的だ。録音が古いのか、音質がややくぐもった感じなのだが、そこが、また、ノスタルジックでいい。溌溂と自由奔放に歌う声に、清々しさを感じる。このアルバムには10曲が収められているが、フランク・カニモンドによるオリジナルは1曲目の「LoveSoFine」のみであり、他はジャズやポップスのスタンダードであるらしい。

「ピッツバーグが生んだ『もうひとりのブロッサム・ディアリー』の知られざる名唱が、いま蘇る」と帯に書かれたこのアルバムは、リン・マリノ(Vocal)、フランク・カニモンド(Piano)、マイク・テイラー(Bass)、ロジャー・ハンフリーズ(Drums)で演奏され、アレンジメントとミュージカル・ディレクターとしてフランク・カニモンド、録音は1960年代末、ピッツバーグ、とあるだけだ。

Webで調べると、いろいろなサイトや掲示板でこのアルバムのことが書かれている。やはり、好きな人がいるのだ。CDには明記されていないが、Webでは1971年の作品、と書かれたページがある。本当のところはわからない。このCDは2001年にサウンドヒルズレコードから発売された日本盤だ。俺の愛聴盤の一枚に仲間入りしている。

2004.11.22