梅津和時KIKIバンドの2枚目はライブアルバムだ。タイトルは「アフリカからのご挨拶」。アフリカでのライブ演奏だ。トラック1、2、3、5は南アフリカ、ヨハネスブルグのマーケットシアターというところで1999年6月24日に行われたもの、トラック4、6はケニヤ、ナイロビのカーニバルナイロビで同年同月の15日に行われたもの、と書かれている。
メンバーは梅津和時(Alto&SopranoSaxophone)、鬼怒無月(Guitars)、早川岳晴(Bass)、新井田耕造(Drums、Percussion)。全体的に、いかにもライブで楽しむための演奏が収められている。1曲目「Tabanga」、2曲目「Kiki」はどちらもサックスとギターのインプロビゼーションを楽しむ曲だ。3曲目「西陽の当たる部屋」は、いかにも梅津和時らしいメロディーの曲。アコースティックギターに持ち替えての鬼怒無月のギターが光っている。
4曲目からのアルバム後半は、アフリカンテイストにあふれた曲が収められている。「Kumamoto」は力強いサックスのメロディーが曲を支配している。鬼怒無月のミュートを効かせたトレモロピッキングがかっこいい。5曲目の「Ngoshonaphi」は12:42とアルバム中で最も長い。ベキ・コーザBhekiKhozaという、おそらく現地のミュージシャンがヴォーカルとギターで参加している。ゆったりとしたリズムの心地よい曲。この曲でも鬼怒無月のギターは遊び心いっぱいの素晴らしい演奏で、聴き惚れてしまう。6曲目「Malaika」は有名な曲なのだろうか。観客も演奏に合わせて歌っている。温かいコンサートの雰囲気が伝わってくる。
梅津和時のサックスもいいが、鬼怒無月のギターが存分に楽しめるアルバムだ。このアルバムは2002年にeweから発表された。日本盤のCDだ。
2004.5.4