フォーカスのフルート奏者であったタイス・ヴァン・レアーのソロアルバム「イントロスペクション」の2作品目だ。このシリーズは好評を得ているのだろうか、俺の知る限り今では「イントロスペクション1」から「イントロスペクション4」そして「イントロスペクション92」や「イントロスペクション・コレクション」が発売されている。また「イントロスペクション/イントロスペクション2」と、カップリングされたらしきアルバムもある。
「イントロスペクション1」は全7曲、総時間36分23秒と比較的短いアルバムだったが、このアルバムは全11曲、総時間42分03秒と、前作よりは長めになっている。アルバムのコンセプトは前作と同じで、バッハやヘンデルといったクラシックの曲と、フォーカス時代を含めたタイス・ヴァ・レアーの曲、そしてRogierVanOtterlooという人の曲が織り交ぜられている。ミュージシャンとしてクレジットされているのも前作と同じで、フルートとしてタイス・ヴァ・レアー、ヴォイスとしてLettyDeJongの二人だけだ。LettyDeJongのボーカルは、「イントロスペクション1」では比較的前面に出ていて、あたかもタイス・ヴァ・レアーとのデュエットアルバムかのごとき様相だったが、このアルバムではボーカルは極めて控えめにミキシングされている。小さな音で聴いていたのでは、どこにボーカルが入っているかわからないくらいだ。
このアルバムでも、やはりフォーカス時代の「フォーカス3」が暖かく懐かしく思える。だが、この「フォーカス3」なのだが、なんだか盛り上がりに欠けたまま中途半端な感じでフェードアウトしてしまうところが残念だ。良くも悪くもこのアルバムは自己主張を抑えたアルバムなのだ、ということをあらためて感じさせる。
このアルバムにも詳しいデータが書かれていない。CDの裏には1993年というクレジットがあるが、そうすると「イントロスペクション1」よりも前、ということになってしまう。うむむ、わからん。このCDはSonyMusicEntertainment(Holland)B.V.から発売されたオランダ盤だ。
2003.11.11