Red / BLACK UHURU


ブラック・ウフルーのサードアルバムだが、初期の名盤との誉れ高いものだ。もちろん俺も大好きだ。彼らのアルバムの中で、ファーストアルバムに次いでターンテーブルに載せることが多かった。ファーストアルバム、セカンドアルバムとの違いは、ダブ風のリズムが押さえられ、伴奏がボーカルと一体化し、楽曲として完成された形になっているところだ。少々耳につくくらいに多用されていたスライ・ダンパーのピュンピュンというシンセドラムのSEも、このアルバムではほとんど使われていない。このところが比較的聞きやすい理由なのかもしれない。

メンバーはスライ・ダンバー(Drums,Syndrums)、ロビー・シェイクスピア(BassGuitar,Piano)、StickyThompson(Percussion)、RanchieMcLean(LeadGuitar,RhythmGuitar)、MikeyChung(LeadGuitar,RhythmGuitar)、RobertLyn(Piano)、KeithSterling(Piano)、DougieBryan(LeadGuitar)、BarryReynolds(LeadGuitar)。プロデュースはスライ・アンド・ロビー。なお冗談のつもりか、スライ・ダンバーの名前は「スライ・ドランバーSlyDrumbar」、ロビー・シェイクスピアの名前は「ロバート・ロビー・ベースピアRobert”Robbie”Basspeare」と書かれている。

マイケル・ローズのボーカルも迫力を増している。淡々とした歌いかたは変わらないが、熱せられた石のように断固とした気迫を感じさせる。1曲目は名曲「エリントンの青春」だ。次の「スポンジ・レゲエ」もいい曲だ。3曲目は「シストリン」、4曲目は「ジャーニー」と続く。

B面は「アタランス」、「パフ・シー・パフ」、「ロックストーン」と、いずれも冒頭から一度聴いたら忘れられない印象的なメロディーで始まる曲が続く。最後の「カービン」はスローな曲。ゆったりとグラインドするリズムは、まさにスライ・アンド・ロビーならばこその重厚さを感じさせる。曲の最後はアバンギャルドにねじれ、大きな余韻を残しながらアルバムを終る。

このアルバムは1981年に発表された。これはIsland/Polystarから発売された日本盤のアナログレコードだ。


2001.9.10