Mahogany Rush 4 / MAHOGANY RUSH


暑い。こう暑い時はハードロックをガンガン鳴らすに限る。今日はマホガニー・ラッシュだ。「ジミ・ヘンドリックスの再来」と言われたテクニシャンのギタリスト、フランク・マリのFrankMarino率いるトリオのグループだ。

初めてマホガニー・ラッシュを聞いたのはライブアルバムからだった。当時ギターの知識も少なかった俺には、不思議な空間的広がりをみせるエフェクトをかけたギターが謎だった。そしてこのスタジオアルバムではもちろん、重厚なギターの音は存分に楽しめる。だがフランク・マリノのだみ声は、当時の俺にはあまり気持ちよくは聴けなかった。だがこの男らしい野太いボーカルもマホガニー・ラッシュの醍醐味だ。

クレジットを見ると、フランク・マリノFrankMarino(Guitar,Vocals)、ジム・エイヨブJimAyoub(DrumsAndPercussion)、ポール・ハーウッドPaulHarwood(BassGuitars)とある。マリノはこの他1曲でシンセベースを、3曲でメロトロンを弾いているとある。ライナー解説の伊藤政則氏によると、フランク・マリノは1954年カナダのモントリオール生まれ。ジミー・ヘイウッドはハイスクール時代の同級生、ポール・ハーウッドも親友であったそうだ。1971年にはこのメンバーでプロデビューしたそうだ。

3曲目「ジ・アンサーTheAnswer」は彼らの代表作といっていいだろう。オクターブ奏法を生かした重厚なギターサウンドの印象的なリフは、フランク・マリノの独壇場だ。そして6曲目、アナログレコードではB面の1曲目にあたる「ドラゴンフライDragonfly」。これもまた素晴らしい曲だ。どの曲もスタジオ盤らしい丁寧な作りがされている。ライブアルバムのダイナミックな演奏が忘れられない俺には、やや物足りなさも感じるアルバムだ。ああ、アナログレコードしか手元にないのだが、久しぶりにライブも聴いてみることにしよう。

このアルバムは1976年に発表された。CBSに移籍しての第一弾とのことだ。このCDはSonyRecordsからナイス・プライス・ラインNicePriceLineとして1,800円の廉価で発売された日本盤だ。伊藤政則氏の監修によるシリーズらしい。


2001.7.25