Nina Hagen Band / NINA HAGEN BAND


このアルバムも俺の音楽体験に大きな影響を与えてくれたものだ。思い起こせばFMラジオの番組でスコーピオンズの「イン・トランス」を聴いて俺の心はロックに目覚めた。そしてこのアルバムに出会ったときも強烈な印象を受けた。もしかしたら俺には生まれつき「ジャーマン・ロック」の血が流れているのかも知れない。

番組ではこのアルバムのほとんど全曲をかけていた。ここでニナ・ハーゲンというスター・プレイヤーをサポートしているのはスプリフSpliffというグループで、彼らのソロアルバムも番組では紹介されていた。スプリフの演奏は極めて典型的なハード・ロックで、ニナ・ハーゲンの個性的な声とのアンバランスなところが逆に新鮮に聞こえるような気がする。単に粗野なパンクロックでは、ニナ・ハーゲンのヴォーカルは引き立たないと思う。

このアルバムもカセットテープに録音して聴いていた。高校2年生の頃だっただろうか。何年かしてテープが痛み、小遣いも少しは自由になった頃にアルバムを買おうと思ったが、その時は既に手に入りにくくなっていた。何年もの後に輸入CD店で見かけたこともあったが、かなり高価で手が出なかったことを覚えている。そしてこれは中古CD店「○か×か」で安く手に入れることができたものだ。

このアルバムは1978年に発表された。このCDはColumbia/SonyMusicEntertainmentから発売された、おそらくドイツ盤だ。

2000.9.2