On The Way To The Peak Of Normal / Holger Czukay


今日ここに紹介するアルバムは、ホルガー・シューカイのソロ・アルバムで、有名な「ペルシアン・ラブ」が収められた1stアルバム「ムーヴィーズ」に続く2ndアルバムだ。邦題は「イマージュの旅人」と、わかったようなわからんような名前が付けられている。俺が違和感を覚えるのは、この邦題とともにジャケットの幼稚なデザインだ。このアルバムを聴いて、ジャケットと音楽がすんなりと結びつく人がいるだろうか?

アナログレコードA面はただ1曲しか収められていない。邦題を「馨しき詩」・・・ご丁寧にも「かぐわしきうた」とふりがなも付けてある。原題は「OdeToPerfume」。18:00の大作だ。ファズの深くかかったギターがきしみ、けだるいドラムのリズムにサウンド・エフェクトが飛び交う。どちらかと言えばジャー・ウォーブルの影響が強く出ているのか、PILの重さに通じるところがある。

というように違和感を覚えながらも、アルバムを通して聞き終えると、決して暗くはないことに気づく。主たるメンバーは、ホルガー。シューカイの他にベースはジャー・ウォーブルJahWobbleで、ドラムはヤキ・リーベツァイトJakiLiebezeitとなっている。うむ。それにしても、ヤキ・リーベツァイトのドラムは「ため」が効いているなあ、とあらためて感心。

このアルバムは1982年に発表された。トリオ・レコード/EmiElectrolaから発売された日本盤のLP。


2000.6.8