Casablanca Moon Desperate Straights / SLAPP HAPPY


消え入りそうでありながら魂に響き渡るようなダグマーの声。彼女は天使なのだろうか、悪魔なのだろうか。MrRainbowが歌えるようにギター譜を取っている。ダグマーのように歌うことはできないけれど、いつかは人の心を動かすほどに歌いたい。そしてSlowMoon’sRose。俺の葬式ではこの曲を流して欲しい。

Now that the slow moon’s rose ぼんやりと月が昇った
On a silver trellis grows 銀色のつるが伸びている
Where Arctic rivers froze 北極の川は凍り
Now that the ocean is frozen in motion そしてその海は凍り動きを止め
Snow morning comes 雪の朝がきた

And the birds on the wing 飛んでいる鳥
Have nothing left to sing 歌うことしかない
Blown in blue glass 青い硝子に打ち付けた
Like a schooner held fast スクーナー縦帆船がしっかりと
On the ice 凍りに捕らえられたように

Beside that river その川の傍
Where I picked the slow moon’s rose ぼんやりと月が昇るのを見つけた場所
I watched the evening wither with a jewel at the end of my nose 鼻先の宝石とともに夕刻が褪せてゆく

Tell−tale snails カタツムリの物語をしよう
Leave their trails 通り道を残しながら進む
Running from hunter’s black blunderbus 狩人の黒いラッパ銃から逃げる
Under the sun 太陽の下で

アルバム「スラップ・ハッピー」は彼らのセカンドアルバムで「デスペレイト・ストレイツ」はサードアルバムにあたる。学生時代はヘンリー・カウの「InPraiseOfLearning」を聴きまくっていたので、このアルバムはあまり好きになれなかったのだが、今聴いてみると録音がたいへん良く、作品としてまとまりのあるものと感じる。

「スラップ・ハッピー」は1974年に、「デスペレイト・ストレイツ」は1975年にVirginRecordsLtdから発表された。このCDは2枚のアルバムをカップリングし、1993年に同VirginRecordsLtdから発売されたもの。英盤だ。


2000.3.26