Live Groove / PROJEKCT TWO


このアルバムはロバート・フリップによる「プロジェクト2」のライブアルバム。アルバム「RED」で終焉を迎えたキングクリムゾンの呪縛を断ち切るかのように、フリップは「クリムゾン」とは異なる活動に精を出してきた。しかし結局のところ「新生クリムゾン」に戻りつつ、今度は「クリムゾン」の土俵を広げる形で様々な活動に手を広げることとなる。俺の知るところでは「プロジェクト1」から「プロジェクト4」の4つのグループ形式が活動し、それぞれにアルバムを発表している。これが現在のフリップだ。

この「プロジェクト2」は、エイドリアン・ブリューAdrianBelew(V−Drums)、ロバート・フリップRobertFripp(Guitar)、トレイ・ガンTreyGunn(TouchGuitar、Talker)の3人によるものだ。アルバムの解説によれば、この「プロジェクト2」は時間的には「プロジェクト1」より先行して活動が始まったらしい。トリオというバンドとしての最小の基本編成、しかも気の合うだろうメンバーのことだから頷ける話しだ。

さて曲の方だが、まだ正しく評するほどには聴き込めていないというのが正直な感想だ。だがざっと聴いたところでは、クリムゾンのファンが集まる会場で、リラックスした演奏を楽しんでいるという雰囲気だ。「こんなことをやってみたんだが、どうだろうみんな」とメンバーが音で語りかけている、そんな雰囲気だ。最後の「21世紀の精神異常者」がそのことをよく物語っている。

このアルバムは1998年2月20日から7月8日までに行われた日本・北米ツアーの様子を録音したライブ・アルバムだ。このアルバムはポニー・キャニオンから発売された日本盤のCD。星野和彦氏による詳細な解説と、トレイ・ガンのロード日記が書かれている。これが実に興味深い。


1999.12.23