この良き日にボンゾ・ドッグ・バンドを紹介できることを光栄に思う。ケインシャム。五感をかき乱し、現実を押しつぶす心のケインシャム。Lipstickgleamhexachlorafine,CLINGCLINGTHERING;CLANGCLANGSHESANG;It’sTragicMagic/ThereAreNoCo−incidences.ButSometimesThePatternIsMoreObvious.韻を踏んだ詩。心地好い調べ
リバプール風ロックあり、フランク・ザッパが好んで使う皮肉たっぷりのドゥー・ワップあり、サイケデリック調あり、単純素朴ロックンロールあり。こういう雑多なところが理解されなかったんだろうなあ。俺は好きだけど。
でもボンゾ・ドッグ・バンドに限っていえば、再評価だとかされなくても全然かまわない。評論家の賛辞などたいくつなだけだ。俺は好きだ。音楽を聴くということは、一方的な愛なのだ。単純素朴、好きなのか嫌いなのか。愛は身勝手で独断的なもの。俺は一生ボンゾ・ドッグ・バンドを聴き続けるだろう。苦しいときや悲しいとき、喜びに満ちたときに聴くだろうか?そうではない。なにげなく、ふとしたときに、聴きたくなるだろう。そんな外連のない音楽だ。
このアルバムは1969年に発表された。このCDは、1993年にOneWayRecordsから発売されたカナダ盤で、MSIが輸入して日本語化をはかり国内発売したもの。
1999.8.13