インターネットを検索すると、モーターヘッドというバンドは「元ホークウィンドのイアン”レミー”キルミスターが結成した」というようなことが書かれていました。他にもホークウィンドについて述べられているページは多く、ファンの人たちに熱く語られていて、これこそ「カルト」ではないかと思います。探してみると公式ページもありました。
このアルバムでは1曲目と2曲目にクレジットされている「Assault&BatteryPart1/Part2」がいちばんの聴きどころ。10:20の大作で、フルートや重厚なストリングスが効いた幻想的な曲。続いて3曲目は朗読のトラック。まるでB級ホラー映画の悪魔降臨儀式のような呪術的な朗読の声。以前にカルト映画にはまっていたときに見た「血まみれ農夫の侵略」を何故か思い出した。
4曲目は軽い構成のインスト。5曲目はアコースティック・ギターで、ちょっと意外。6曲目からアナログ・レコードのB面へ。エスニックな打楽器のリズムとスペーシーなシンセサイザーの取り合わせがいかにもホークウィンドらしい6曲目、7曲目はまたまた朗読。アルバム全体が物語になっているような感じだなあ。8曲目はシンコペーションが効いたジャージーな曲で、縦乗りの曲が多いホークウィンドには珍しいと思う。9曲目も朗読。意味がわからんから飛ばしたい気分(^_^;)。10曲目はわかりやすいベースのリフで聴きやすい。最後11曲目は、シングル・ヒットを狙ったかのようにシンプルでスピード感にあふれたハードな曲。タイトルも「KingsOfSpeed」と受け狙い。でもやはりどこかカルトな香りがする。それはどうも理論的な和音進行を無視したコード展開と、なげやりで気だるいボーカルにあると感じた。どことなくパンク・ロックにも通じる雰囲気がある。
このアルバムは1975年に発表されました。UnitedArtistsRecordsから発売された英盤のアナログレコードです。
1999.7.9