Second Winter / Johynny Winter


ジョニー・ウィンター。実はこれまで私はあまり聴いたことがなかった。これは先日、明石の駅前で人と待ち合わせをしていたとき、時間があったので久しぶりに立ち寄った中古CD店で見つけたんだ。ずっと気になりながら聴く機会のなかったアーティスト。2枚のアルバムが店頭に並んでいたので購入。

1曲目を聴くと、大学生の頃に好きで聴いていたロビン・トロワーの声に似ていると思った。ギターの音はぎちぎちと深いファズがかかっている。入念に考え抜かれたソロは、手数のフレーズを織り交ぜながらも意表を突く音を選び取っている。気の向くままのプレイを2倍押し込めたかのような高密度に仕上がっている。ときおり、つんのめる感じが心地よい。2曲目を聴くと、ハスキーなところが、ディープ・パープルのグレン・ヒューズを思わせる。

さてこのアルバムの最大の聴きどころは、最後の4曲、8、9、10、11曲目にある。このアルバムはもともと、オリジナルのレコードが2枚組で、A面に1〜3曲目、B面に4〜7曲目、C面に8〜11曲目が収められていて、C面は何も溝が掘られていなかったらしい。ライナーのGeorgeAzumaさんによれば、レコード溝のダイナミック・レンジを高めるために、片面が無駄になってもクオリティの高いカッティング・レベルを得たかったためだ、とのこと。また日本盤では1枚のレコードに押し込められたらしいが。

そして最後の4曲はジョニー・ウィンターのオリジナルで、どの曲も力作である。8曲目「ILoveEverybody」は構成も豊かでダイナミックな躍動感にあふれた曲。スライド・ギターの音は、まるで目の前のギター・アンプから流れ出てくるかのようで、アンプの箱鳴りまで伝わってくる。9曲目「HustledDownInTexas」では、怒涛のように溢れ出すフレーズがたくましい。10曲目「IHateEverybody」は少し変わってビ・バップ風の曲。最後の11曲目FastLifeRider」はブリティッシュ・ロックの香りも感じられる曲で、ジョニー・ウィンターのソロが大きく取り上げられる。コンサートでは中盤に演奏され、この曲で一気に盛り上がるという想像ができる。

このアルバムは1969年に発表されました。これはSonyRecordsからNicePriceLineとして1,800円の廉価で発売された日本盤のCD。1999年6月21日に明石駅前の中古CD店オヤユビピアノで1,180円で購入。

1999.7.1