World Of Collision / Hiram Bullock


ハイラム・ブロックといえば、トレードマークの擦り切れたストラトキャスターですが、このアルバムでは曲によってはハムバッキング・ピックアップのような音を出しています。もしかしたらストラトではないギターを弾いているのかも知れない、と思わせます。でも全部がそうではなくて、彼らしいシングル・コイルの繊細なストラト・サウンドももちろん聴くことができます。

曲もハードでロック的なものが多くて戸惑います。リフも荒削りで、短時間で作ったのかも知れない。そういう意味では少し期待外れ、なのかも知れません。ギター、ドラム、ベースというトリオ編成というのが、ロック的なアプローチへ向かわせたのかも。でもおなじみのフレーズもそこかしこで聴けるし、収められた11曲のうち約半分の6曲がヴォーカル曲で、ハイラム・ブロックがヴォーカルをとってます。

CDジャケットの裏には、ネックが折れて外れたクラシック・ギターを持って、ひょうきんに驚いた顔をするハイラム・ブロックの写真。この写真から遊び心を感じ、リラックスして作ったアルバムかな、と思います。

このアルバムは1994年にビッグ・ワールド・ミュージックBigWorldMusic、Inc.というところから発売されました。秋葉原の「リバティー」で中古CDとして580円で購入。

1999.3.16