Cannibalism 1 / CAN


東京へ出張があり、ついでに秋葉原の電気街を歩きました。もともとコンピュータのパーツが目的だったのですが、中古CDの看板が目に付き、「リバティー」という店でCDを見ることにしました。店の前に壁に沿って棚が置かれていて、たくさんのCDが並んでいます。こういうとき、端から端まで見ないと気が済まない性格なので(^_^;)いつもどおりCDをチェックしてゆきます。こんなふうに店の外に置かれたCDは、触わっていると手が真っ黒になるんだなぁ。しばらくすると外人の2人連れが私に話しかけてきました。「中古CD50円〜」という看板を指差し、どういう意味か、と聞いてきました。たぶん50円という値段が変に思ったのでしょうね。私はへたくそな英語で身振り手振りで説明しました。まあ、なんとか通じたようです。彼らは一人はアメリカ人、もう一人はドイツ人ということでした。「どんな音楽が好きか」と聞くと、レッドゼッペリンとかが好きだと言っていました。ところで私、こんなふうに声をかけられることが多いです。きっとぼーっとしているように見えるのでしょう。

このアルバムはカンCanのベストアルバムです。1stアルバム「モンスター・ムーヴィーMonsterMovie(1969)」からは、「ファーザー・キャノット・イェルFatherCannotYell」、「アウトサイド・マイ・ドアOutsideMyDoor」、「ユー・ドゥー・ライトYooDooRight」の3曲。どれも私には印象深い曲ですが、とりわけ「ユー・ドゥー・ライト」はアルバム「モンスター・ムーヴィー」中で最高の曲。呪術的なリズムとつぶやくようなヴォーカルで、20:20もある曲。これを聴くとCanの世界にどっぷりと浸れます。

2ndアルバム「サウンド・トラックスSoundtracks(1970)」からは「マザー・スカイMotherSky」、「「シー・ブリングス・ザ・レインSheBringsTheRain」の2曲、3rdアルバム「タゴ・マゴTagoMago(1971)」からは「マッシュルームMushroom」、「ハレルヤHalleluwah」、「オームンAumgn」の3曲、4thアルバム「エゲ・バミヤシEgeBamyasi(1972)」からは「スープSoup」、「ワン・モア・ナイトOneMoreNight」、「スプーンSpoon」の3曲、6thアルバム「スーン・オーバー・ババルマSoonOverBabaluma(1974)」からは「ディジー・ディジーDizzyDizzy」、という収録になっています。

キング・クリムゾンなどが好きで、最近いろいろな音楽を聴きまっくている同僚のNさんに職場で聴いてもらうと「いーですねー」。同じく同僚のKさんもいたので聴いてもらいました。彼はヘッドフォンを頭にかぶり、ぐーっと聴き込んでいます。しばらくして「これ貸して下さい」。どうしてこんなに素晴らしいバンドが有名にならなかったのだろうか、と3人で語り合いました。

久しぶりにダモ鈴木DamoSuzuki、マルコム・ムーニーMalcolmMooneyのヴォーカルが聴けて幸せです。このアルバムは1978年にスプーンSpoonから発表されました。東京秋葉原の中古CD店「リバティー」で980円で手に入れました。

1999.3.2