雑誌「レコード・コレクターズ」1994年3月号のフランクザッパ特集「永遠のフランク・ザッパ」は、全レコードガイドとともに未発表音源についての記事があったり、ファンやこれからザッパを聴こうと思う人には必携の本です。この雑誌を見ると、このアルバムが作られた1979年には、「スリープ・ダートSleepDirt」、「シーク・ヤブーティSheikYerbouti」、「ジョーズ・ガレージ・アクト1〜3Joe’sGarageAct1〜3」と、このアルバムを含めて5つのアルバム、LP盤で延べ7枚の作品を発表したことがわかります。
内容は他の作品と傾向が全く異なり、このアルバムは「現代音楽」の作品と言っていいでしょう。前述の雑誌「レコード・コレクターズ」では1983年発表のアルバム「ロンドン・シンフォニー・オーケストラLondonSymphonyOrchestra」の評に「パーカッション・アンサンブルにサイレンの騒音が覆い被さるヴァレーズの『イオニザシオン』が、自分の最初の意識的な音楽体験だったとザッパは告白している」と書かれています。あらゆるタイプの音楽を吸収し、貪欲に作品化したザッパに敬意を表する気持ちになります。
このCDはカナダ盤で、Rykodiskから発売されたものです。1月5日、ロサンゼルスのサンセット・ブルーバードにあるタワーレコードで、$12.99で買いました。
1999.2.11