Tinseltown Rebellion / Frank Zappa


フランク・ザッパFrankZappaのアルバムの中でも、「Rock’nBluse’n」的な色彩の濃いものです。「ノーマル」な音楽ファンでも、フランク・ザッパ初心者でも十分楽しめるはずです。1曲目「FineGirl」からゴキゲンなサウンド。2曲目「EasyMeat」はアニメの主題歌のように馬鹿馬鹿しく勇ましい曲。これ、誉め言葉ですよ、念のため。この曲はもしかしたら別のアルバムでも聴いたような気がします。ザッパは同じ曲をいくつかのアルバムに録音していることがあるので紛らわしいです。

5曲目の「IAin’tGotNoHeart」はファーストアルバムに入っていた名曲。これ大好きです。「俺はお前なんか嫌いだ、お前なんかに俺の心はやらないぞ、俺の前から消えてしまえ」なんて歌詞を、ラブソング風のブルースで歌います。でもこのアルバムでのアレンジは凝りすぎて好きではありません。やはりファーストアルバムのストレートなバージョンがいいな。

ところでこのアルバムは基本的にライブ音源を使ったもので、ライブアルバムと言っていいようです。でもこの時期のザッパのアルバムは、ライブ録音を使いながら編集して作ったものが多いので、この時期のザッパに関していえばスタジオとかライブとかそんあカテゴリ分けは意味がないですね。スティーヴ・ヴァイSteveVaiが参加していると書かれていますが、ソロで聴かれるギターはほとんどザッパのように思います。

名作「シーク・ヤプーティ」、「ユー・アー・ファット・ユー・イズ」の系統に属するアルバムです。このアルバムは1981年に発表されました。雑誌「レコード・コレクターズ」1994年3月号のフランクザッパ特集によると、1981年にザッパはLPで2枚組みのこのアルバムと、LP3枚組の「シャウト・アップン・プレイ・ヤ・ギター」、LP2、枚組の「ユー・アー・ファット・ユー・イズ」と、延べLP7枚ものアルバムを発表したことがわかります。改めて凄さを感じます。

このCDはカナダ盤で、Rykodiskから発売されたものです。1月5日、ロサンゼルスのサンセット・ブルーバードにあるタワーレコードで、$8.22で買いました。いやに安かった。

1999.2.9