Cheap At Half The Price / Fred Frith


フレッド・フリスFredFrithは私の大好きなギタリストですが、このアルバムではコンポーザーとしての才能を発揮しています。といっても、そこはやはりフレッド・フリス。普通のロック・ミュージックではありません。ポップ・ミュージックの手法を使いながら、サウンドは奇妙に聞こえます。ほとんどの曲はボーカルを主体にしたもので、レジデンツに似たアプローチです。

すべての曲はフレッド・フリスが書き、4トラック・レコーダーでホームレコーディングされた、と書かれています。ただドラム・セクションだけは、FrankWuyts、フレッド・マーFredMaher、ポール・シアーズPaulSears、HansBruniussonが叩いた、と感謝されています。フレッド・マーは、フレッド・メイハーとも表記されるドラマーで、ビル・ラズウェルのマサカーなどで活躍したミュージシャンです。

全部で15曲が収められていて、そのほとんどは2分から3分の小曲です。アイデアの断片と言ってもいいかもしれません。5曲目の「TrueLove」と10曲目の「PersonToPerson」はオリジナル・アルバムにはなかったボーナストラック。「TrueLove」はShimmyDiscCorporationから発売された「The20thAnniversaryOfTheSymmerOfLove」というアルバムに収められていたもので、「PersonToPerson」はCurlewの「NorthAmerica」というアルバムに収められていたものだ、と書かれています。Curlewについては、また後日紹介しましょう。

このアルバムは1991年にESDから発表されました。このCDはスイス盤で、昨年12月27日、シカゴ郊外のタワーレコードで$16.99で買いました。

1999.2.6