これは本当に今日の気持ちにピッタリです。優しい音楽で心を癒す気持ちにもならないし、攻撃的でハードな音楽を聴くというのも違う。決してジャズのメインストリームに位置づけられることなく、一部の人に熱狂的に支持されつつもキワモノ的に見られることも多かった、サックス奏者のアルバート・アイラー。同じアバンギャルドなサックス奏者、オーネット・コールマンとも違う、まさに孤高の人というイメージです。
「Ghosts:FirstVariation」「TheWizard」「Spitits」「Ghosts:SecondVariation」の4曲が収められていますが、ずいぶん昔にLPで聴いた記憶があって、そのときは3曲しか入っていなかったように思えます。これも記憶違いかも知れませんが、そうだとしたら、「Ghosts」のどちらかはボーナス・トラックということになります。
演奏者はアルバート・アイラーAlbertAyler(TenorSax)、ゲイリー・ピーコックGaryPeacock(Bass)、サニー・マーレイSunnyMurray(Drums)の3人。解説にはこれら奏者のミュージシャン歴がまとめられています。これを見ると、アルバート・アイラーはドン・チェリーDonCherryやロナルド・シャノン・ジャクソンRonaldShannonJacksonらとも共演していて、オーネット・コールマンとの音楽的な相違についても述べられています。これも私の語学力不足で、詳しくは理解できません。またレーベルのEPS−DISKについても紹介が書かれています。
このアルバムに収められた曲は、1964年に録音されました。このCDは独盤で、ESP−DISK/ZYX−Musicから発売されたものです。昨年12月31日、シカゴ郊外のCD店「レコード・ブレイカーズ」で中古CDとして$7.89で買いました。
1999.1.31