Flex−able Leftovers / Steve Vai


このアルバムは、フランクザッパのバンドやデヴィッド・リー・ロスのバンドで活躍した、ギタリストのスティーヴ・ヴァイのソロ・アルバム。「フレクサブルFlexable」というアルバムは、今日のように有名になる以前に、ヴァイが自宅でホーム・レコーディングしたものを、後になって発売されたものでした。このアルバムは昨年、1998年11月10日にここのページで紹介しました。

メジャーから発表された1stソロ・アルバムは「PassionAndWarfare」で、これは昨年、1998年7月17日に紹介しました。「フレクサブル」には「PassionAndWarfare」で完成されるアイデアがたくさん詰まっています。この2枚のアルバムは、よく聴き比べるとおもしろいと思います。

さてこのアルバム「フレクサブル・レフトオーヴァーズ」ですが、日本盤も昨年末に発売されていました。日本盤なら解説があってよく分かるのでしょうけれど、これは英語だけ。乏しい英語力から読み解いてみると、1982年から1984年の彼の活動時期は「”flex−able”Days」と呼ばれ、その時期に10インチのEPが発売されたそうです。そのシリーズ(だと思う)の発売が中断したので、「フレクサブル」というアルバムを発表した、というようなことが書かれています。そして1998年に、それらの曲を集め、さらにいくつかの曲を加えて、このアルバムを発表した、ということらしいです。語学力が怪しいので、誤解があるかもしれないことを一応おことわりしておきます。もし日本盤をお持ちで、すでに詳細な解説をお読みのかたは、教えていただけば幸いです。

このアルバムを聴くと、フランク・ザッパの一時期の音楽にとても類似しています。例えば2曲目「SoHappy」で、ボーカルと同じフレーズをギターで弾くところなどは、ザッパのアルバムでも聴くことができますし、3曲目の「BledsoeBluvd」ではマリンバの使い方がザッパそっくりです。9曲目の「SanSebastian」は、ザッパの「ジャズ・フロム・ヘル」のようです。たぶんフランク・ザッパとは、互いに大きく影響を与え合いながら、活動をしてきたのでしょう。

また6曲目のギターは、イアン・ギラン・バンドで活躍したバーニー・トーメを感じました。10曲目の「TheBeastOfLove」では、デヴィッド・ボウイのような渋い声のバリトンで、JoeKearneyという人が歌っています。さらに4曲目の「NaturalBornBoy」、11曲目の「YouDidn’tBreakIt」という、ストレートな曲も魅力です。

このアルバムは1998年にソニー・ミュージック・エンターテインメントSonyMusicEntertainmentInc.から発表されました。このCDは米盤で、1月1日、ロサンゼルスのサンセットブルーバードにあるタワー・レコードTowerRecordで$14.99で買いました。

1999.1.30