このアルバムは、私が中学生か高校生のときに、音楽雑誌に紹介されていてインパクトを受けたものです。とはいっても聴いたのは今回が初めて。何にインパクトを受けたかというと、ジャケットの写真です(^_^;)。しかしレコードは買いませんでした。でもずーっと気になっていたアルバムです。
このように気になりながらも聴く機会がなかったアルバムというのが何枚もあります。私たちが学生の頃、レコードの値段は今と同じくらいで、2千5百円を基準に、高いものは2千8百円から3千円、安いものは2千2百円くらい、という値段でした。輸入盤というものが出回りはじめたのが、ちょうど私が高校生くらいのとき。そのとき私の住んでいたところでは売ってなくて、神戸では三宮にあるAOIレコード店など2、3件しかありませんでした。電車賃を払って三宮へ安い輸入レコードを買いに行く、というのがロックに取り付かれた高校生の神聖な行事でした。そのうちにミスター・ジャケットというレコード店が三宮にできて、アメリカのタワーレコードとやらいう店と提携していることが話題でした。
物価水準からすれば、当時のしかも高校生にとってレコード1枚を買うってことは、とても大きな買い物でした。友人KAXさんも同じ思いをしていたようで、中学・高校時代はまだお互いに知り合えずにすごしましたが、似たような経験をしたなと学生時代のことを懐かしく語り合ったりしました。一枚のアルバムを買うのにも、とても慎重にならざるを得ません。雑誌やFM放送でリサーチし、よくよく考えて手に入れていました。このときの苦労が音楽に対する貪欲さにつながり、どんなアルバムであっても、そこから何かを得ようとする、一種のハングリー精神のようなものが培われたように思います。
ところでこのアルバムですが、いまのところあまり感動しません(^_^;)。やっぱりあれかなあ、覚えてないけど学生のときにFM放送とかで耳にして、あまり良く思わなかったから買わなかったのかなあ、なんてちょっと残念がっている今のひとときです。でもあのとき音楽雑誌ではよく取り上げられていたし、宣伝もされていたのになあ。まあ、もうちょっと長く聴いてみましょう。
このアルバムは1977年に発表されました。12月29日にシカゴのダウンタウンにあるバージン・メガストアで購入。$9.99でした。
1999.1.9