Kohntarkosz / MAGMA


このアルバムは、マグマの4作目のアルバムです。全部で4曲。「コーンタルコス・パート1KohntarkoszPartOne」、「オーク・アラームOrkAlarm」、「コーンタルコス・パート2KohntarkoszPartTwo」、「コルトレーンよ安らかにColtraneSundia」の4曲です。「コバイア人」が地球人である「コルトレーン」を題材にとるとは変な気もしますが(^_^;)この曲のタイトルが示すように、このアルバムはジャズ的です。他のアルバムにはないほどピアノが中心に出ており、それがジャズ的なアプローチで響きます。

また「暗い」というのも、このアルバムの特徴です。サウンドは重くても、流れるようなリズム感があり、マグマの音楽は重くても暗くない、というものが多いのですけど、このアルバムは「重くて暗い」です。そしてマグマの音楽は、オリジナリティに満ち溢れています。このオリジナリティはどこに起因するのか。

CD解説の松本昌幸さんは、マグマの音楽についてこのように書かれています。「マグマの音楽像を想像すると、何か不気味で、黒ミサ的な雰囲気を感じるが、確かに一聴すると、そのように感じるかもしれない。しかし、もう少し冷静になると、マグマの音楽は、どこかゴスペルの響きがあることに気づく。一見、様々な音楽要素を吸収しているように思えるが、これは、まったく逆だと思う」「その意味で言えば、折衷の骨頂である様式美、プログレッシヴ・ロックとは逆の性格を持っていると言える」

この文章を読み、私は「なるほど」と膝を打ちました。

このアルバムは1974年に発表されました。このCDはポニー・キャニオンから「A&Mマスター・ワークス・シリーズ」と題されて、2,000円で発売された日本盤です。

1998.11.26