Living In Tear / TEMPEST


テンペストTempestは超テクニック・ギタリスト、アラン・ホールズワースAllanHoldsworthが参加していたことで有名ですが、1stアルバム「テンペストTempest」もサウンド全体としてはボーカルを主体としたオーソドックスなハード・ロックでした。

このアルバムでは、メンバーが変わりトリオになった影響もあってと思われますが、1stアルバムよりソリッドでバンドらしく、ハード・ロックの王道を行くという印象を受けます。メンバーは、オリー・ハルソールOllieHalsall(Guitars,MoogSynthesiser,Piano,Vocals)、ジョン・ハイズマンJonHiseman(Drums,Percussion)、マーク・クラークMarkClarke(BassGuitar,Vocals)のトリオ。オリー・ハルソールは日本では知名度が低いようですが、アラン・ホールズワースに優るとも劣らないギターを聴かせてくれます。とりわけ4曲目の大作「DanceToMyTune」では、まるでホールズワースと聴き間違うほどの流れるようなフレーズで興奮します。難を言えば、色気が無いというか、きらめくようなパッションが、ホールズワースほど感じられない気がします。

1stアルバムと同様に、このアルバムもちょっとした変形ジャケットになっていて、確かギリシャ神話のヘビ女、顔を見たものは石になるというゴーゴンをデザインした「口」の部分と「P」の文字の中がくりぬかれていて、次のページが見えるようになっています。

このアルバムはテンペストの2ndアルバムで、1974年に発表されました。このCDはテイチク・レコードから「ブリティッシュ・プログレ・クラシックス」と題されて発売されたシリーズの一枚です。このシリーズでは他にコラシアムのアルバムなどがリリースされたようです。

1998.11.24