この頃の「ギラン」は、一番油の乗り切った時期だったのではないでしょうか。「第一期」とでも言える、ジョン・ガスタフスン(Bass)、レイ・フェンウィック(Guitar)、マーク・ナウシーフ(Drums)、コリン・タウンズ(Keybords)のメンバーが、2枚のライブ・アルバム発表後にメンバーチェンジをします。そして過渡的なメンバーで日本のみリリースされたアルバム「ギラン」(このアルバム、私は大好きです)を挟んで、メンバーは「第二期」の、バーニー・トーメBernieTorme(Guitar)、ジョン・マッコイJohnMcCoy(Bass)、ミック・アンダーウッドMikeUnderwood(Drums)、そしてコリン・タウンズColinTowns(Keybords)となります。そしてアルバム「ミスター・ユニバース」、この「グローリー・ロード」、「フューチャー・ショック」と発表しながら、精力的なライブ活動を行います。
その後はギターがバーニー・トーメからヤニック・ガーズへ替わり、アルバム「ダブル・トラブル、「マジック」を発表しますが、徐々に評判は下降。イアン・ギランは喉の不調を訴えてバンドは解散。しかしこれはイアン・ギランの一方的なものだったようで、路頭に迷った他のメンバーは不満を表明。イアン・ギランはブラック・サバスに加入するやら、ディープ・パープルが再結成するやらで、マスコミを騒がせました。
このアルバムは、本当にバンドが生き生きとしているようすが良くわかります。ミック・アンダーウッドは元エピソード・シックス(その後ストラップスに参加)でイアン・ギランの級友だし、メンバーの息があっているように思います。
もともとは9曲が収められたアルバムですが、このCDにはボーナス・トラックとして7曲が加えられています。それらはファンのみに販売されたアルバムの曲や、ミック・アンダーウッドの曲、日本のみ発売されたアルバム「ギラン」からの「アビー・オブ・テレーマ」(これは「ギラン」に収められたものより長いバージョンです)、ジョン・マッコイの曲や、コリン・タウンズのソロ曲などで、これらがイアン・ギラン自身のユーモアある紹介を挟んで収められています。
このアルバムは1980年に発表されました。このCDはボーナス・トラックを加えて、1989年にバージン・ジャパンから発売された日本盤です。バンドの詳細な活動歴がライナーに書かれています。
1998.10.26