ジャマラディーン・タクマJamaaladeenTacumaは、オーネット・コールマンOrnetteColemanのプライムタイムPrimetimeで有名になったベーシストです。それまでのベースのイメージを破り、メロディアスなベースを弾くことで斬新でした。これはそのタクマのファースト・ソロ・アルバムです。
この当時のオーネット・コールマン・プライムタイムからは偉大なセッション・プレイヤーが排出されました。ギタリストのジェイムズ・ブラッド・ウルマー、ドラマーのロナルド・シャノン・ジャクソン、そしてジャマラディーン・タクマ。同じ頃にソロ・アルバムを発表したロナルド・シャノン・ジャクソンは、コンポーザーとしての才能があるのか、そのリーダー・アルバムは楽曲として素晴らしいものが多いです。1stアルバムの「マン・ダンス」もそうですし、私が一番いいアルバムと思うのは「バーベキュー・ドッグ」というもの。しかしジャマラディーン・タクマは、優れたプレイヤーでメロディー・メーカーではありますが、どうもコンポーザーとしての魅力に欠けるような気がします。とりわけ後のアルバムになるほど曲は単調になり、私は好きになれません。ジャマラディーン・タクマのソロ・アルバムは、この1stが最高作と言い切ってしまいましょう。
オーネット・コールマンによる「タクマ・ソング」1曲を除いて、ジャマラディーン・タクマが曲を書いています。参加ミュージシャンは、最初の4曲は「ジャマールJamaal」と名づけられたレギュラー・メンバーで、ジャマラデォーン・タクマJamaaladeenTacuma(ElectricBass)、RickIannacone(ElectricGuitar)、AnthonyMcClary(Drums)、JamesR.Watkins(AltoSaxophone、MetalClarinet)、RonHowerton(Percussion、ElectricPercussion)。後の5曲は曲によりまちまちで、コーネル・ロチェスターが6.と8.で、ジェイムズ・ブラッド・ウルマーが最後の9.で参加しています。
このアルバムは1984年にグラマビジョン・レコードGramavisionRecordsから発表されました。このCDはキャニオン・レコードから発売された日本盤です。
1998.10.25