Guts Of A Virgin / PAIN KILLER


邦題を「処女の臓腑(はらわた)」と言います。ジャケットには腹を割かれて内臓が露出した女性の死体写真がデザインされています。このような写真には嫌悪感を感じる人もいると思いましたので、あえてジャケット写真は「自主規制」させていただきました。

このアルバム当時、ジョン・ゾーンには「ネイキッド・シティ」という別のプロジェクトがありました。こちらは超技巧ギタリスト、フレッド・フリスを迎えて、あらゆる音楽のジャンルを攻撃的にコラージュした演奏を行う、「知性+肉体」的な音楽です。

「ネイキッド・シティ」に対して、この「ペイン・キラー」では、」ひたすら官能的で攻撃的な音楽を聴かせてくれます。メンバーのクレジットは、ジョン・ゾーンJohnZorn(AltoSax、Vocals)、ビル・ラズウェルBillLaswell(Bass)、ミック・ハリスMickHarris(Drums、Vocals)、となっています。曲にはギターのような音が入っていますが、これはビル・ラズウェルのベースでしょうか。

「矢でも鉄砲でも持ってこい」「文句ある奴は表に出やがれ」という感じの音楽です。叫び声のようなサックスの音は恐いくらいです。このアルバムも夜中に聴いたりするとき、近所から変に思われないか気になるものです。ライブで聴いたらこれまたすごいだろうなあ。何日もうなされそうです。

このアルバムは1991年に発表されました。このCDは株式会社トイズファクトリィレコード/株式会社バップから発売された日本盤です。しかし解説や歌詞、訳詞など全然付いていません。

1998.10.13