夜中に聴いていて、ふと、もし隣の家に聞こえたら、明日から近所で出会っても知らん顔をされるのではないかと恐くなり、あわてて音を小さくしました(^_^;)。それほど奇妙な音楽です。このアルバムはスロッビング・グリストル（と表記していいのでしょうか）が１９８１年に行ったライブの記録です。

「インダストリアル・ミュージック」という言葉が最も適切ではないかと思います。素朴に楽しめるという音楽ではありません。「音楽」が音を楽しむ、という意味なら、これは「音楽」ではないかも知れません。しかしここには「音楽」の底知れない可能性を感じることができます。

様々な音がコラージュされた「演奏」は、耳をそばだてて聴けば実に様々な音が絡み合って組み立てられています。このアルバムを楽しむためには、余計な刺激のない環境、例えば部屋の電気を消し、耳に覆いかぶせるタイプのヘッド・フォンで聴くなどの演出をこらせば最高でしょう。

このアルバムは１９８４年に発表されました。このＣＤは１９９０年にオブセッションＯｂｓｅｓｓｉｏｎという会社から発売された英盤です。もしかしたら海賊版か？という心配にもかられますが、そうでもないようです。スキャンした画像ではわかりにくいかも知れませんが、ジャケットは銀色のインクで塗られています。

１９９８．１０．７