Softs / SOFT MACHINE


これはソフト・マシーンの9枚目のアルバムです。ソフト・マシーンはメンバーの入れ替えが激しく、このアルバムでのメンバーはロイ・バビントンRoyBabbington(BassGuitar)、ジョン・エサリッジJohnEtheridge(AcousticAndElectricGuitars)、ジョン・マーシャルJohnMarshall(Drums,Percussion)、アラン・ウェイクマンAlanWakeman(SopranoAndTenorSaxophone)、カール・ジェンキンスKarlJenkins(Piano,ElectricPiano,Pianette,StringAndMini−moog)で、マイク・ラトリッジMikeRatledgeが「ソング・オブ・アイオロス」と「バン・バン・キャリバン」でシンセサイザーを弾いているとあります。

とても牧歌的で明るいイメージの導入曲「オバド」で始まりますが、続く「ザ・テイル・オブ・タリエシン」では、どことなく不安げなピアノの伴奏空間をギター刻み込みます。マイク・ラトリッジも参加する3曲目「バン・バン・キャリバン」はソフト・マシーンのジャージーな面を楽しませてくれる曲。このアルバム中で最も長い9:22の曲です。4曲目は印象的なギターのフレーズが心地よい「ソング・オブ・アイオロス」。この曲にもマイク・ラトリッジが参加しています。そして5曲目、エレクトリック・ピアノとアコースティック・ギターで始まる「アウト・オブ・シーズン」は、静かなイメージの中に熱さを秘めた美しい曲です。6曲目「セカンド・バンドル」はシンセサイザーの独奏による小曲です。

7曲目「カイヨー」はジョン・マーシャルによるドラム・ソロの実験的な曲。このあたりからアグレッシブな曲が続きます。8曲目の「ザ・キャムデン・タンデム」はギターとドラムだけのインプロビゼーション。9曲目「ネクサス」でようやくカタルシスを迎えます。10曲目は再びソフト・マシーンらしいジャージーなインプロビゼーション曲。しかしやや黒っぽいところが新鮮に感じます。アルバム最後の11曲目「エティカ」はギター曲。

アルバム全体を通じて曲のバラエティーが豊かで、これが逆に散漫な印象を与えてしまうかもしれません。このアルバムは1976年に発表されました。このCDはジムコ・ジャパンから1992年に発売されたものです。

1998.10.4