Led Zeppelin 4 / LED ZEPPELIN


このアルバムは私にとって唯一の想い出ふかいレッド・ツェッペリンのアルバムです。白樺の木に掲げられた、薪を背負う老人の姿は何を意味するのか、アルバム・タイトルどころかバンド名も書かれていない表ジャケット、など、レコードに針を落とす前から創造力をかきたてるアルバムです。しかしこのCD化されたものは、それなりにクレジットが書かれています。

ツェッペリンのアルバムはいずれも冒頭の1曲目に、とても印象的なものが多いです。このアルバムでは「ブラック・ドッグ」で、力強いギターのリフ、ドラムのリズム、などが魅力です。2曲目「ロックン・ロール」も、大胆なリフとスピード感あふれる演奏に、そのものずばりのタイトルもあいまって、ロックに夢中な当時の私たちにとって、絶対的な曲でした。

3曲目「限りなき戦い」は繊細なギターのアルペジオで始まる曲。哲学的な歌詞で大きく盛り上がり、その余韻は4曲目の名曲「天国への階段」へと続きます。この曲はいつ聴いてもすごい曲です。身体がばらばらになりそうなほどの衝撃とエネルギーを感じます。

このアルバムのタイトルは、便宜上「4」と呼ばれていますが、実際はそれぞれ4人のメンバーをあらわすと言われる4つのマークがアルバム・タイトルと言われています。解説の伊藤政則さんは、「この名作が『フォー・シンボルス』と呼ばれるきっかけともなった、レーベルの曲目リストの上にプリントされた4つの不思議な文字も、その後、ファンの様々な思惑を誕生させることになった。4つのシンボルのうち2つはアイスランドのルーン文字であり、ジョン・ボーナムのシンボルとなった3つの輪は三位一体を表し、ジョン・ポール・ジョーンズのシンボルである輪に3つの葉が組み合わさった文字は自信と能力に満ちた人を表したものだといわれている。一方、輪の中に羽根が描かれたロバート・プラントのシンボルは、羽根そのものはロバート自身がデザインしたもので、そのシンボルは古代のムー文明の聖なる文字からヒントを得ているという。古代の文明に共通した文化があったことなど、ケルト神秘主義のみならず、彼が様々な神秘的なものに対する興味を抱いていたことを立証するシンボルとなった。そして、最後に”zoso”を組み合わせたジミー・ペイジのシンボルは、これも言葉 ではなく彼が研究していた神秘主義の古い書物から取られたものだという説が有力である」と紹介しています。

このアルバムは1971年に発表されました。このCDはジミー・ペイジとGeorgeMarinoによってデジタル・リマスターされたもので、1995年にイースト・ウエスト・ジャパンから「スーパースター・デジタル・リマスター・シリーズ」と題されて発売された日本盤のCDです。

1998.9.19