レッド・ツェッペリンのサード・アルバムです。ファースト・アルバム、セカンド・アルバムとハイ・テンションなアルバムを作ってきたレッド・ツェッペリンが、このアルバムではアコースティック・サウンドに傾倒し、期待を裏切られたという気持ちで、がっかりしたファンも多かったとのことです。
まず1曲目「移民の歌」はツェッペリンを代表する超有名な曲。2曲目「フレンズ」はアコースティックな曲。3曲目「祭日の日」は軽快な曲。4曲目「貴方を愛しつづけて」はブルージーで落ち着いた雰囲気の曲、5曲目「アウト・オン・ザタイルズ」はハードですが、アナログ・レコードではB面に相当する6曲目「ギャロウズ・ボウル」からは、アコースティック・ギターを多用した曲が続きます。
CDの解説に赤岩和美さんは、6曲目の「ギャロウズ・ボウル」はトラディショナルなフォーク・ソングがもとになった曲、9曲目の「スノウドニアの小屋」についても、「ペイジ/プラント/ジョーンジーの共作となっているが、曲想はフォーク・シンガーのアン・ブリッグズの曲から取られたという」と書かれています。また最後の10曲目「ハッツ・オフ・トゥ・ロイ・ハーパー」については、「チャールズ・オブスキュアのヴァージョンによるブッカ・ホワイトの古いブルース”ShakeE’mOnDown”をベースにした曲」ということです。
「ハッツ・オフ・トゥ・ロイ・ハーパー」は、ジミー・ペイジのアコースティック・ギターにロバート・プラントのエフェクトされた歌だけで作られています。シンプルですが、ジミー・ペイジのギターもかなり変わった音に聞こえるし、アルバムの最後を締める曲としては、不思議な印象を与え、余韻を残すものとなっています。
このアルバムは1970年に発表されました。このCDはジミー・ペイジとGeorgeMarinoによってデジタル・リマスターされたもので、1995年にイースト・ウエスト・ジャパンから「スーパースター・デジタル・リマスター・シリーズ」と題されて発売された日本盤のCDです。
1998.9.18