PFMは私が大好きだったグループです。そしてPFMを始めて聴いたのはこのアルバム。そしてすぐにライブ・アルバム「PFMクック」を手に入れ、この2枚は私の大好きなアルバムでした。
PFMは「クエッリIQuelli」というバンドが前身で、ここにはフランツ・ディ・チョッチョFranzDiCioccio、フランコ・ムッシーダFrancoMussida、フラビオ・プレモーリFlavioPremoliらが在籍していました。CD4枚組のアルバム「PFM・アブソリュートリー・ライブ」のフランツ・ディ・チョッチョ自身による解説では、「クエッリ」として活動していたリーダー格の彼フランツ・ディ・チョッチョが、1969年の夏にマウロ・パガーニMauroPaganiと出会ったことで、PFMの初期メンバーが揃うことになります。
「PFM」というバンド名は、正式には「プレミアータ・フォルネリア・マルコーニPremiataForneriaMarconi」といい、「褒賞を受けたパン屋のマルコーニ」という意味です。「マルコーニ」という名前のパン屋は、キアーリという町に実在したもののようです(これも前出のアルバムのフランツ・ディ・チョッチョ自身の解説からです)。バンド名にパン屋の名前を、しかも覚えにくく長い名前を付けるには、レコード会社は難色を示したようです。
このアルバムの特徴は、なんといっても歌がイタリア語で歌われているところです。有名になるにつれ、そしてとりわけボーカリストとして元アクア・フラジーレのBernardoLanzettiを迎え世界マーケットを意識するようになると、英語の歌詞で歌われるようになります。私はイタリア語で歌われていた、このアルバムのように初期のPFMの方が好きですね。ファンの中にも同じように思う人はきっと多いことでしょう。
PFMのデビューアルバムは、「幻想物語StoriaDiUnMinuto」です。これには「何処で・・・何時・・・Dove・・・Quando・・・」や「限りなき感謝GrazieDavvero」、「九月の情景ImpressioniDiSettembre」、「エ・フェスタE’Festa」が収められているようです。というのは、このアルバムは聴いたことがないんです。
今日紹介するアルバムは、初期の何枚かのアルバムからのベスト盤のようです。1曲目「Generale」は、たたきつけるドラムとギター、ベースの変拍子のユニゾンに圧倒され、イタリア風の陽気な雰囲気が満点のごきげんな曲。そして何よりアナログ・レコードB面の冒頭になる4曲目「E’Festa」の楽しさ、が最高に素敵な曲です。静かに聴かせる「Dove・・・Quando・・・」もいいですね。
このアルバムは、1976年にRCAコーポレーションRCACorporationから発売された、米盤のアナログ・レコードです。
1998.9.1