Electronic Meditation / TANGERINE DREAM


タンジェリン・ドリームTangerineDreamも、同時代的に聴きそこね、有名なアルバム、例えば「アルファ・ケンタウリAlphaCentauri」や「ツァイトZeit」などは、残念ながら未だに聴いたことがありません。で、これはタンジェリン・ドリームのファースト・アルバムです。

タンジェリン・ドリームといえば、シンセサイザーを駆使した瞑想音楽、というイメージがありますが、このアルバムは少々違います。というか、今になってタンジェリン・ドリーム周辺のクラウス・シュルツKlausSchulzeやエドガー・フローゼEdgarFroeseのソロ・アルバムを聴くと、あまりシンセサイザー音楽と言うようには聞こえないところが不思議です。

とりわけこのアルバムでは、ギター、ドラム、ベースといった基本的はロック・バンドの楽器構成に、オルガンやシンセサイザーが使われているという感じです。ただし楽曲はまるで現代音楽のようです。しかし曲によっては、ギターのアドリブ・ソロを生かしたものがあって、必ずしもとっつきにくいものばかりではありません。

解説の立川直樹さんは、当時ロンドンに住む音楽評論家、ダンカン・ファロウェルDuncanFallowellの言葉「This is the music after Pink Floyd」を紹介し、このバンドのイメージを伝えています。メンバーはエドガー・フローゼEdgarFroese(6−SaitigeGitarre、12−SaitigeGitarre、Orgel、Klavier、Glasscherben)、クラウス・シュルツClausSchultze(Schlagwerk、Peitsche、Metallstabe、BrennendesPergament)、コニー・シュニッツラーConnySchnitzler(Cello、Geige、Addiator、2.Gitarre)とあります。ドイツ語なので楽器の名前がよくわかりませんね(^_^;)。「Gitarre」はギターで、「Orgel」はオルガン、「Klavier」は一般に鍵盤楽器、キーボードのことですね。クラウス・シュルツはドラムなので、「Schlagwerk」や「Peitsche」などは打楽器の名前なのでしょう。ちなみに後にクラウス・シュルツは、「KlausSchultze」と綴るようになりますが、ここでは「ClausSchultze」と綴られています。

このアルバムは、1970年に東芝EMI/オデオン・レコードOdeonRecordsから発売された日本盤のアナログ・レコードです。これ、かなり珍しいと思うんですけど。

1998.8.24