Trout Mask Replica / Captain Beefheart


キャプテン・ビーフハートCaptainBeefheartの名前を一躍有名にしたアルバムです。ああ、一躍有名、といっても、当時日本ではほとんど知られていなかったようですし、アメリカでもそれほど有名だったとは思えません。プロデュースがフランク・ザッパFrankZappaであったということが、このアルバムの知名度を上げたことでしょう。

キャプテン・ビーフハートといえば、まずこのアルバムの名前を挙げられる代表作です。ジャケット帯には「デルタ・ブルースとフリー・ジャズの要素をミックスし、更に進化させたキャプテン・ビーフハートの数ある名盤の中でも最も評価の高い代表作」と書かれています。

しかし、フリー・ジャズ色を強めた1970年の次作「リック・マイ・デカルズ・オフ・ベイビー」や、1978年の「シャイニー・ビースト」を聴くと、私には後年のアルバムの方が完成度が高く思え、このアルバムは若干、散漫な印象を受けます。

アルバム・タイトル「トラウト・マスク・レプリカ」は、「鱒の模造マスク」で、ジャケットそのものです。このジャケットのインパクトは強いですね。雑誌で紹介されたのを見て、ぜひ聴きたいと学生時代に思いましたが、手に入れることはできませんでした。5年前にCD化されてから始めて聴くことができました。

このアルバムは1970年にリプライズ・レコードRepriseRecordsから発表されました。このCDは1993年に「キャプテン・ビーフハートCDコレクション」として、ワーナー・ミュージック・ジャパンから発売された日本盤です。

1998.8.14