Elegy / John Zone


「ネイキッド・シティNakedCity」や「ペイン・キラーPainKiller」などのプロジェクトで変態サウンドを聴かせてくれる、サックス奏者ジョン・ゾーンJohnZoneの異色ソロ・アルバム。現代音楽の作品といっていいでしょう。「エレジーelegy」は哀歌、悲歌の意味ですが、とうていそのような哀愁は感じられません。でも、もしかしたら私の感性不足で、聞き込めばまた違ったイメージが広がるかも知れません。そんな予感も感じさせるアルバムです。

収められた曲は4曲。「ブルーBlue(7:08)」、「イエローYellow(2:48)」、「ピンクPink(15:44)」、「ブラックBlack(3:42)」。色の名前が付いていますが、どうもそれぞれの色の印象、という感じは受けません。どの曲もアバンギャルドで、静かな中に攻撃性を秘めているという曲です。特にボーカルの絞り出すような「うめき声」が凄い。聴いているこちらが気持ちが悪くなってくるくらいの迫力です。

メンバーは、BarbaraChaffe(AltoAndBassFlute)、DavidAbel(Viola)、Scummy(Guitar)、DavidShea(Turntables)、DavidSlusser(SoundEffects)、WilliamWinant(Percussion)、MikePatton(Voice)。ジョン・ゾーンは演奏に加わらず、作曲とプロデュースに専念しています。

このアルバムは1992年にエヴァ・レコードEvaRecordsから発表された日本盤のCDです。

1998.7.24