パンク・ロックの「外に向かう攻撃性」に対して、「自らの内面へ向かう攻撃性」を求めていったのが、このワイアーだ、と言ってはどうでしょう。私自信それほど聴き込んだわけではないので、詳しく分析するには知識不足ですけど。XTCなどへの流れの中に位置づけることもできるかもしれません。これはワイアーのデビュー・アルバムです。
とにかく1曲が短い。そしてとてもたくさんの曲が収められています。このCDには全部で38曲(!)もが収められています。でも、アナログ盤では、もう少し曲数は少なかったように記憶しています。帯には「ピンク・フラッグ+17」とありますから、オリジナルのアルバムは21曲だったのでしょう。
ジャケットのデザインにひかれたこともあって、「チェアーズ・ミッシング」、「154」と聴きました。しかし当時パンク・ロックに関心が薄かったせいもあって、これらのアルバムは私のターン・テーブルに、そう多く乗ることはありませんでした。私にとっては今の方が当時よりワイアーの良さを味わうことができます。
このアルバムは、オリジナルは1977年に発表されました。このCDは1995年に東芝EMIから「rockin’onNewWaveMasterpiece」のシリーズとして、1,750円の廉価で発売された日本盤です。
1998.7.19