スコーピオンズのアルバム「TakenByForce」の日本盤オリジナル・ジャケットです。現在このアルバムは輸入盤のCDで手に入りますが、ジャケットは昨日紹介した黒一色で上部にメンバーの写真が載っているというシンプルなものになっています。「墓場で撃ち合い」というのは、そんなにいけませんかねえ。
さてサウンドですが、あらためて聴き直すと、音の加工が極めて控えめにされていることに気が付きます。例えばリバーブなど、ほとんどわからないくらいの微かな量しかかけられていません。そのために楽器の音が実にクリアに迫ってきます。クラウス・マイネのボーカルもつややかで張りがあり、大きな音で聴くと息づきも聞こえてくるようでぞくぞくします。フランシス・ブッフホルツのベースは、どちらかといえば、目立たないプレイですが、さすがに長年のオリジナルメンバーらしく自信たっぷりでぶんぶんうなります。
高音が押さえてあるという点はすでに述べましたが、ドラム・プレイもシンバル類をごくごく控えて重たい音を出すことに徹しているという感じです。
このアルバムは1978年にRCAレコードから発表された、日本盤のアナログ・レコードです。この頃はまだまだ売れていなかった時代だったのでしょうか、ライナーに歌詞は載っていますが、対訳がなく残念です。
1998.5.21