私がロックを聴くようになったのは、スコーピオンズScorpionsからだということを、このコーナーの最初に書きました。ですからスコーピオンズは、ずーっと気になる存在です。そしてやはりこのアルバムの頃の音が、私の心にぐっときます。メンバーは、クラウス・マイネKlausMeine(Vocals)、ウルリッヒ・ロートUlrichRoth(LeadGuitar)、ルドルフ・シェンカーRudolfSchenker(RhythmGuitar)、フランシス・ブッフホルツFrancisBuchholz(BassGuitar)、ハーマン・ラレベルHermanRarebell(Drums&Percussion)。このメンバーが最高に好きです。
このアルバムは発売当時にレコードで手に入れ、よく聴いていました。日本盤のジャケットは墓場で銃の撃ち合いをしているもので、「アンモラルだ」ということで米国ではジャケットがこのものと差し替えになったというような話しを聞きました。アナログ日本盤のジャケット違いがありますので、また紹介します。
スコーピオンズの曲は2ndGuitarでリーダーのルドルフ・シェンカーが作っているものが多いです。あるいはルドルフ・シェンカーとクラウス・マイネの共作の場合もあります。ちなみにルドルフ・シェンカーは、同じくギタリストのマイケル・シェンカーMichaelSchenkerの兄です。マイケル・シェンカーはスコーピオンズのごく初期に参加していたこともあり、ブレインBrain・メトロノーム・レコードMetronomeRecordsに唯一残したアルバム、「LonesomeCrow」でギターを聴かせてくれています。LeadGuitarのウルリッヒ・ロートも曲を作りますが、彼の場合はたいてい一人での作曲のようです。
どの曲もメロディアスで、ドラマチックです。ドイツ人と日本人は感覚が似ているといわれますが、そうかも知れないと思わせるような日本人好みの曲ではないでしょうか。とりわけ私はクラウス・マイネの豊かな声にしびれます。ロニー・ジェイムズ・ディオにも似た、朗々と歌い上げるボーカルです。サウンド的には重たく、昨今のヘビメタバンドのような高音の鋭さはありません。音は整理されているので、うるさいのが好きな人には物足らないかも知れません。
このアルバムは1977年にRCAレコードから発表されました。このCDは独盤で、職場の同僚Bさんに紹介してもらったCD店へ行ったときに、中古で480円という破格で手に入れました。きりがないので、アナログ盤を持っている場合はCDを買わないようにしていますが、これは買いでしたね。
1998.5.20