” We’ll Talk About It Later ” / NUCLEUS


「ニュークリアスNucleus」のセカンド・アルバムです。ニュークリアスというバンドは、前作「ElasticRock」とこのアルバムを残して解散してしまいます。「ElasticRock」は比較的ゆったりとしたジャズ色の強いアルバムですが、このアルバムはよりアグレッシブでロック色の強いものとなっています。

1曲目「SongForTheBeardedLady」のリフは、ソフト・マシーンSoftMachineの名作「Bundles」中の「予期せぬ出来事HazardProfile」の原形になったものです。「HazardProfile」ではアラン・ホールズワースAllanHoldsworthがリフを刻んでいるという違いに加えて、ドラムの表現力(いずれもジョン・マーシャルJohnMarshallなのですが)が増し、曲全体のドライブ感が高まっていると思います。

6曲目「BalladOfJoePimp」もロック的なリフが印象的な曲で、これにはボーカルも入っています。アルバム最後の7曲目「Ester1916」はファースト・アルバムにも入っていた曲で、ここではモノローグ風のボーカルが入って幻想的なイメージを出し、後半はインプロビゼーション・パートも含む長い曲になっています。

参加メンバーはイアン・カーIanCarr(Trumpet,Flugelhorn)、カール・ジェンキンスKarlJenkins(BaritoneSax,Oboe,Piano,HohnerElectraPiano)、ブライアン・スミスBrianSmith(TenorSaxophone,SopranoSaxophone)、ジェフ・クラインJeffClyne(Bass,BassGuitar)、ジョン・マーシャルJohnMarshall(Drums,Percussion)、クリス・スペディングChrisSpedding(Guitar,Bouzouki)となっています。クリス・スペディングの「Bouzouki」ってどんな楽器なんでしょうか?

オリジナル・アルバムの発表時期は書かれていませんが、録音は1970年9月21、22日に行われたと書かれています。このCDはライナム・レコードLinamRecordsから1990年に発売された西独盤です。

1998.5.10