Fifth / SOFT MACHINE


ソフト・マシーンの5枚目のアルバム。前作とこのアルバムの大きな違いは、やはりドラムがロバート・ワイアットRobertWyattからフィル・ハワードPhilHoward、そしてジョン・マーシャルJohnMarshallに変わったところです。そして一層インプロビゼーションが中心となりました。

1曲目「オール・ホワイトAllWhite」はエルトン・ディーンEltonDeanのサックス、2曲目「雨滴れDrop」(あまりいかさない邦題ですね)はマイク・ラトリッジMikeRatledgeのハモンド・オルガンのインプロビゼーションが主体となった曲です。3曲目「MC」はリズム感のないフリー・ジャズ風の曲。4曲目「アズ・イフAsIf」はエルトン・ディーンのサックスに、ロイ・バビントンRoyBabbingtonの弓弾きダブルベースが印象的な曲。5曲目「LBO」は、このアルバムから参加のジョン・マーシャルのドラム・ソロ。6曲目「ピッグリング・ブランドPiglingBland」はテーマ性の感じられる曲で、少しホッとします。途中からリズムが早く展開するところが聴きどころです。最後の7曲目ボーンBone」はマイク・ラトリッジのハモンドが中心のフリーな曲で、静かな雰囲気でアルバムは終わります。

きらめくような曲はないかも知れませんが、よく聴けば味わいのあるアルバムで、私は大好きです。

赤岩和美さんがサウンドの詳細な分析をしており、「Fourth」と同じソフト・マシーンというグループの解説と、立川直樹さんによるソフト・マシーン周辺のミュージシャン人脈図が載っています。このアルバムは1972年に発表されました。このCDは1991年にエピック・ソニー・レコードEpicSonyRecordsから発売された日本盤のCDです。

1998.5.3