Exposure / Robert Fripp


ロバート・フリップのファースト・ソロ・アルバムです。アルバム内の印刷物によると、このアルバムはダリル・ホールDarylHallのソロ・アルバム「セイクレッド・ソングズSacredSongs」、ピ−ター・ゲイブリエルPeterGabrielの「セカンドPeterGabrielU」とともに、「MORトリロジーMOR trilogy」と名づけられたシリーズの一枚と説明されています。

内容はまさにExposure=露出、という印象で、当時のフリップが持っている感性をそのまま素直に表現したというようなアルバムです。したがって全体的には統一感が感じられず、様々なタイプの音楽が試行されています。そして「フリッパートロニクスFrippertronics」という言葉が始めて使われたのは、このアルバムではないでしょうか。

アナログ盤A面は音のコラージュ「Preface」で始まり、2曲目「YouBurnMeUpI’mACigarette」はパンク調の曲でフリップの作詞による曲です。3曲目「Breathless」と4曲目「Disengage」はアルバム「Beat」に始まる再結成クリムゾンのような曲、5曲目「NorthStar」は「待ってください」風のバラード、6曲目「Chicago」は重たいブルース・ロック、7曲目「NY3」はパンク風にアレンジされたクリムゾン、8曲目「Mary」はフリップのギターに女性ボーカルが重なる英国風カントリー、というように、様々な曲が楽しめます。

アナログ盤B面、9曲目はタイトル曲「Exposure」、続いてフリップ&イーノ風の透明なサウンドに続いてアグレッシブな演奏が始まる10曲目「HaadenTwo」、11曲目以降、フリップ&イーノ風の曲と、アグレッシブな曲が交互に演奏されます。15曲目「HereComeTheFlood」はピーター・ゲイブリエルの作詞で、ボーカルも聴かせてくれます。アルバム中最も感動的な曲です。16曲目「WaterMusicU」は再びフリップ&イーノ風の曲。最後17曲目に意味深な言葉の録音が聞こえますが、残念ながら私には内容が分かりません。

このアルバムは1979年に発表されました。このアナログ・レコードはEGレコードE.G.RecordsLtdから発売された米盤です。

1998.3.18