ロバート・フリップRobertFrippとブライアン・イーノBrianEnoによる2枚目のアルバムです。このアルバムは二人の愛の結晶と言ってしまいましょう。
前作「NoPussyfooting」は、まるで始めて会った恋人が互いの様子を探り合うような、危ういバランスを保っているような感じを受けます。このアルバムでは二人の音楽観がぶつかり合い、シンクロし、互いに高めあって素晴らしい作品となっています。互いに信頼し、自信を持ってありのままに影響を与えながら音楽を作り上げていく印象は、妖艶ささえも感じられます。
アナログ・レコードのA面に相当する1曲目「WindOnWater」はフリッパートロニクスの完成された形です。そして流れるように2曲目「EveningStar」へ続くところは、霧の中を歩いていて、突然視界が開けたような清々しさを感じます。
3曲目「Evensong」はテープレコーダーのループ機構(これをフリッパー・トロニクスと言うのですね)を主体にした曲。4曲目「WindOnWind」はイーノの作曲です。これはアイランド・レコードIslandRecordsの西独盤には「イーノのスタジオで録音されたRecordedatEno’s
studio」としかクレジットされていませんが、ポリドールPolydorの英盤には「オブスキュア・レコードNo3としてリリースされた”ディスクリート・ミュージック”からの引用です”WindOnWind”
is an excerpt from ”Discreet Music”,releasedonObscure
Records No.3」と書かれています。
また同じく英盤にはジャケット・デザインについても書かれていて、「カバー・デザインはピーター・シュミットの作品を複製したものですThecoveris
a reproduction of a painting byPeterSchmidt」とあります。
アナログ・レコードのB面は、「AnIndexOfMetals」という曲が収められています。これは前作「NoPussyfooting」の延長にある作品です。
このアルバムは1975年に発表されました。私は前述のようにアナログ・レコードを2枚持っていて、一枚は西独盤、もう一枚はポリドール・スペシャルPolydorSpecialと名づけられたシリーズの、英盤です。
1998.3.17