ロバート・ワイアット ＲｏｂｅｒｔＷｙａｔｔは、ソフト・マシーン初期のドラマーでした。ソフト・マシーンでは「Ｆｏｒｔｈ」に参加した後に脱退し、自らのグループマッチング・モールを結成することになります。

ＣＤの解説を書かれている赤岩和美さんによれば、ロバート・ワイアットは１９７３年６月に階段から落下し、脊椎を痛め下半身不随となってしまったそうです。そしてこのアルバムは６ヶ月の入院生活中に書かれ、１９７４年５月に発表されたということです。

こうした背景を聞くと、さらにこのアルバムの音楽が、せつなく、心に染み込むようにきこえます。ロバート・ワイアットの声は、まるで天から聞こえてくるようです。宗教的な荘厳ささえ感じられるこのアルバムに、目頭が熱くなり涙さえ滲んでしまいます。

学生時代はアナログ盤で愛聴しましたが、数年前に中古でこのＣＤを手に入れることができました。ヴァージン・ジャパンの「ＢｒｉｔｉｓｈＲｏｃｋＨｉｓｔｏｒｙＯｎＣＤ」というシリーズのもので、ビクター音楽産業株式会社から販売されました。

プロデュースはピンクフロイド Ｐｉｎｋ Ｆｌｏｙｄのニック・メイスン ＮｉｃｋＭａｓｏｎ。共演者として、リチャード・シンクレアＲｉｃｈａｒｄＳｉｎｃｌａｉｒ（ｂｓ）、ヒュー・ホッパーＨｕｇｈＨｏｐｐｅｒ（ｂｓ）、ローリー・アランＬａｕｒｉｅＡｌｌａｎ（ｄｓ）、アイバー・カトラーＩｖｏｒＣｕｔｌｅｒ（ｖｏｉｃｅ）、モンゲジ・フェザＭｏｎｇｅｚｉＦｅｚａ（Ｔｒｕｍｐｅｔ）、リチャード・シンクレアＲｉｃｈａｒｄＳｉｎｃｌａｉｒ（ｂｓ）、フレッド・フリスＦｒｅｄＦｒｉｔｈ（ｖｉｏｌａ）、マイク・オールドフィールドＭｉｋｅＯｌｄｆｉｅｌｄ（ｇ）、など、彼を囲む友人たちが参加しています。

１９９８．１．２４