Dream Time / THE CULT


「カルト・ミュージック・コレクション」で紹介する「カルト」だ。だが音楽は決してカルトではない。当時のロック・シーンは「ニュー・ウェイヴ」と呼ばれるポップ・ミュージックの実験場だった。その中にあってこのアルバムはロック・ミュージックの原点に忠実に作られている。まさに、典型的な「ロック」だ。当時は「ポジティブ・パンク」と呼ばれたらしい。

もともと「サザン・デス・カルト」という名前でバンドは始まったらしい。1983年にはベガーズ・バンケットからアルバムが出ている。以降「デス・カルト」から「ザ・カルト」と名前が変わってゆく。「サザン・デス・カルト」時代からのメンバーで実質的なリーダーはヴォーカルのイアン・アストベリーIanAstburyだ。のびのびと響く声は、ちょっとロニー・ジェイムズ・ディオにも似ている。張りのある太い声質だ。

詞がまたいい。とても簡潔だ。タイトル曲の「ドリームタイム」は8行ほどの詞が繰り返されて歌われる。また俺が好きなのは「ゴー・ウエスト」で、これは当時シングル・アルバムで繰り返し聴いたことを覚えているのだが、この曲も7行ほどしか歌詞がない。少ない言葉は、音楽により力強さをもたらしてくれる。

このアルバムは1984年に発表された。このCDは1996年に徳間ジャパンから発売された日本盤だ。


2000.3.20