Approximately Infinite Universe / Yoko Ono


アルバム「フライ」があまりにも恐ろしいものだったから、このアルバムが凡庸に思えてくる。サウンド的には、穏やかで伝統的なブルースに根差したものが多く、軽く聞いて楽しむこともできるアルバムだ。だがそれは歌詞の内容を深くとらえることができないからかも知れない。こういうアルバムを聴くときは、やはり日本盤で歌詞と対訳があったほうがいい。

輸入盤ではよくあることなんだが、実はこのアルバムはLPを入れる内袋の紙に歌詞が印刷してある。訳せばいいのだが、あいにく今日は疲れているので、申し訳ないがそこまで聴き込もうという意欲がない。しかし「フライ」ではオノ・ヨーコの声を「音」として魅力を引き出したところがあったが、このアルバムでは「歌」の魅力を十分に感じさせてくれる。「日本なまり」のたどたどしい英語も、おそらく計算ずみの表現だ。

このアルバムはAppleRecordから発売された米盤のアナログレコードだ。2枚組みで22曲が収められている。


2000.1.27