Fantasma / CORNELIUS


ずっと東京で仕入れたアルバムを紹介してきましたが、ちょっとひと休み。私が日本のアーティストを紹介するのは珍しいですね。「コーネリウス」というグループ名は聞いたことがありました。でも正直いって、甘い流行のポップスだろうと思っていました。ところが、これがかなりの曲者。冒頭からマッチを擦ったり、貝殻のようなものを叩いたり、動物の鳴き声らしき音などがコラージュされて面白い雰囲気。そして1曲目「マイク・チェック」。「マイクチェック」「聞えますか」というつぶやくようなボーカルが、テクノ調の電子楽器に囲まれています。豊かな低音からきらびやかな高音まで、音の使い方がとてもよく考えられています。

ほのぼのとした曲があるかと思えば、3曲目「ニュー・ミュージック・マシーン」などはハードなギターが目立つ曲。でもボーカルはあくまでも優しく、流れるようなメロディーで、この対比がまた面白い。アルバム全体を通して、とにかく演出に凝っています。そして曲そのものはシンプルでポップ。ハードで肉体的な荒々しさと、知的で考え抜かれた緻密さが同居している魅力があります。

このアルバムは1997年にポリスターPolystarから発売されました。日本盤のCDです。

1999.3.8