イエローYelloをいつから聴き出したかといえば、思い出してみるとこれも神戸元町の「アップル」という、当時は貸レコード屋だった店ででした。流行の万人受けするレコードばかり大量に置いてある店がほとんどの中で、この店は当時「ニュー・ウェーヴ」と呼ばれた新しく個性的なアルバムをたくさん置いていました。私はこの店に行くと、十枚単位でアルバムを借りて帰り、常連と化して行く中でときどき面白いレコードを紹介してもらうようになりました。ここの店長さんは物静かな人で、アルバムを紹介するときも決して押し付けがましく言いませんでした。「これ、結構面白いと思いますよ」という感じで薦めてくれました。
もっと後には、エレクトロ・ポップといいますか、電子音を飾らなく大胆に取り入れた音作りをしていくイエローですが、このアルバムではまだナチュラルな音作りでいます。ボーカルもそれほど生々しく前に出てこず、そういう意味ではまだイエローらしくないアルバムと言えます。それにしてもこのジャケットは、いったい何をイメージして描かれたのでしょうかねえ。
このアルバムは1980年に発表されました。このCDは1985年にフォノグラムPhonogramGmbHから発売された米盤で、1月1日、ロサンゼルスのサンセット・ブルーバードにあるタワーレコードで、$9.99で買いました。
1999.2.15