The Wal l / PINK FLOYD


このアルバムは、ピンク・フロイドPinkFloydがより明確なコンセプト・アルバムを作るようになった時期の作品にあたります。私はピンク・フロイドを聴き始めた、ごく初期の段階にこのアルバムに接しました。記憶では、「アニマルズAnimals」、「ザ・ウォールTheWall」、「原子心母AtomHeartMother」、そして1stと2ndのダブル・アルバム「ナイス・ペアNicePair」と聴いてきたように思います。

楽曲自体はとてもストレートで、プログレ・ファンならずとも十分に楽しめるものです。「壁」とは社会の矛盾、自由を阻むもの、若者を押さえつけるもの、そして彼らにとってはミュージシャンと聴衆の間にあるもの、といった意味もあるようです。

2枚組で、デビッド・ギルモアDavidGilmourのギターがバンドのサウンドにおいて、過去のアルバムに比してより重要な役割を占めています。「狂気DarkSideOfTheMoon」に次ぐピンク・フロイドの代表作です。これからピンク・フロイドを聴こうと思う人には、このアルバムがいいかも知れません。

このアルバムは1979年にピンク・フロイド・ミュージックPinkFloydMusicLimitedから発表されました。このCDはCBSソニーから発売された日本盤です。

1998.7.16