ナショナル・ヘルスNationalHealthの前身は、ハットフィールド・アンド・ザ・ノースHatfieldAndTheNorthであると言っていいでしょう。これはそのナショナル・ヘルスのファースト・アルバムです。5月29日に紹介した「OfQueuesAndCures」の前のアルバムになります。メンバーはデイブ・スチュワートDaveStewart(Organ、ElectricAndAcousticPiano)、フィル・ミラーPhilMiller(Guitar)、ネイル・マレイNeilMurray(Bass)、ピプ・パイル(Drums)の4人を中心に、ジョン・ミッチェルJohnMitchell(Percussion)、アラン・ゴウエンAlanGowen(Moog、ElectricAndAcousticPiano)、アマンダ・パーソンズAmandaParsons(Vocals)、ジミー・ヘイスティングJimmyHastings(Flute、BassClarinet)が参加しています。
「OfQueuesAndCures」ではフィル・ミラーのギターが、デイブ・ステュワートのキーボードと同じくらいの比重で曲の中心的存在でしたが、このアルバムではとても控えめです。インプロビゼーションよりも構成美を重視した曲作りで、どの曲も大作です。1曲目「TenemosRoads」が14:43、2曲目「Brujo」が10:19、3曲目「Borogoves」がPart1、2あわせて10:53、最後4曲目の「Elephants」が14:37。作曲はデイブ・ステュワート名義が1曲目、と3曲目、アラン・ゴウエン名義が2曲目、4曲目は共作になっています。
アルバム全体を通して印象深いのは、アマンダ・パーソンズという人のボーカルです。ボーカルというよりもスキャットという感じが強いですが、とてもクリアで透明感のある声は独特です。グループのサウンドによくあっています。
このアルバムは1977年にバージン・ミュージックVirginMusicLtd.から発表された、英盤のアナログ・レコードです。
1998.5.31