このアルバムの紹介は、友人KAXさんにしてもらいましょう。
REDこのアルバムを聴いたのは15歳のとき、友達にテーピングしてもらった。ドラムカンの中で鳴っているようなギター、聴いているだけで金縛りになってしまうドラミング。当時、その友達は、「クリムゾンキングの宮殿」と「RED」は名盤だがそれ以外はまとまりがないと言っていた。
私は、「クリムゾンキングの宮殿」「RED」から聴きはじめ、それからしばらくしてから、残りのアルバムにとことんハマった。それ以外のアルバムの価値がわかるようになったのは、大学生になってからだ。「クリムゾンキングの宮殿」「RED」・・・・一時は初心者向きだと思っていたころもあった。だが時を経て今また「RED」に戻ってきている。
フリップは、「USA」で聴かれるテンションの極大ともいえるライブツアーを経て、フィリップ、ブラフォード、ウエットンのトリオの限界をすでにそこに感じていた。バンドもツアーもロックビジネスもすべてが限界、「REDゾーン」に入り、これ以上は続けられないという最大のテンションに達したときに制作されたアルバムだ。フィリップは最後のアルバムだと意識していたし、実際、その爆発しそうなテンションと意識的な抑制は見事なバランスを見せている。
私はクリムゾンから1枚ピックせよと言われればこのアルバムを取る。フィリップはその後、イーノと一緒にミニマムに傾倒してゆくのだ。(KAX)
このアルバムは1974年に発表されました。このCDは、1989年にロバート・フリップRobertFrippとトニー・アーノルドTonyArnordによってリマスターされたものです。バージン・ジャパン株式会社、ポニー・キャニオンから発売された日本盤で、赤岩和美さんによる解説と詳細な人脈図が載っています。
1998.3.11