課題7「占い」

1.「乱数(ランダム)」を使った作品

 

この課題では、ボタンを押すと「乱数」を発生し、偶然性によって移動先のフレームを異なるフレームにする仕掛けを使い、「占い」の作品を作る。

 

2.見る人の気持ちを考えた内容
 

楽しいものを作ればいいのだが、見る人の気持ちに配慮した作品作りを心がける。他人を誹謗中傷するような内容や、著作権を無視したもの、人権を侵害するような作品は許されない。

 

3.レイヤーの準備をする
 

レイヤーを挿入し、全部で3つのレイヤーを作り、それぞれ上から「ボタン」「イラスト」「アクション」の名前を付けておく。

 

4.フレームの表示幅を大きくする
 

フレームに対して編集を行うが、幅が狭いとマウス操作が難しいので、フレームの表示幅を大きくしておく。

フレームの表示幅を変えるには、タイムラインの右端にある「シーンの編集」「シンボルの編集」ボタンの下にある、「フレーム表示設定」ボタンを押す。このボタンはマウスを重ねてもボタンの名前が表示されないが、3本の縦線に横線が入っている、魚の骨のようなデザインのボタンである。

 

5.フレームを挿入する
 

絵やボタンを描く前にフレームの準備をする。

「ボタン」「アクション」と「イラスト」の全てのレイヤーに、1フレーム目から4フレームまでの全てのフレームにキーフレームを挿入しておく。

 

6.「ボタン」レイヤーにボタンを描く
 

「ボタン」レイヤーの最初のキーフレームに、「占い開始」のボタンを描き、「ボタンシンボル」にする。シンボル名は「占い開始ボタン」としておけば良い。

「ボタンシンボル」を作るには、描いた絵を選択して「挿入」−「シンボルに変換」を行い、「シンボルプロパティ」ウィンドウで「タイプ」を「ボタン」にする。

「ボタン」レイヤーの2つめのフレームに「戻る」のボタンを描き、「ボタンシンボル」にする。シンボル名は「戻るボタン」としておけば良い。

シンボルに下「戻る」ボタンを、3つめ、4つめのキーフレームにも配置しておく。

各キーフレームにボタンが配置できたら、次の作業に移る前に、「ボタン」レイヤーをロックしておくと間違いがない。

 

6.「イラスト」レイヤーに絵を描く
 

「イラスト」レイヤーの4つのフレームに、それぞれ別の絵を描く。最初のキーフレームには、占いを始める最初のスタート画面を描き、2、3、4つめのフレームには、それぞれ占いの結果を示す絵を描く。

絵が描けたら、次の操作に移る前に、「イラスト」レイヤーをロックしておくと間違いがない。

 

7.「Stop」アクションを設定する
 

「アクション」レイヤーの4つのキーフレームに、すべて「Stop」アクションを設定する。これはフレームアクションであり、フレームアクションを設定するには、キーフレームを右クリックして「プロパティ」を選択するか、フレームをダブルクリックして「フレームプロパティ」ウィンドウを開いて、「アクション」タグにアクションスクリプトを記述すればよい。

すべてのフレームに「Stop」アクションを設定するのは、勝手にムービーが次へ進んでいかないようにしたいためである。

「Stop」アクションは絵を描いたフレームと同じフレームに設定してもいいのだが、ここではわかりやすいように別のレイヤーを作って設定することとしている。

 

8.「占い開始」ボタンにアクションスクリプトを設定する
 

「ボタン」レイヤーがロックされていたら編集できないので「ロック」を解除し、他のレイヤーはロックしておくと次の操作に間違いがない。

「ボタン」レイヤーの最初のキーフレームを選択し、置かれた「占い開始」ボタンを選択し、右クリックして「プロパティ」を選択するか、ダブルクリックして「インスタンスプロパティ」ウィンドウを開く。「アクション」タグを開いて、次のアクションスクリプトを記述する。

Go to and Stop ( Random(3) + 2 )

このスクリプトを記述するには、まず「+」ボタンを押してコマンドリストを表示させ、「GoTo」アクションを選んで、「数式」のラジオボタンをオンにし、「=」ボタンで数式エディタを起動して、「関数」のリストから「数値関数」の「乱数」を選ぶとよい。

Rondom(3)の意味は、0から始まって3つの値、すなわち0、1、2のいずれかの値を偶然的に選び出すという意味である。

+2とするのは、移動先のフレームは、2、3、4のフレームなので、「Random」で作られた0、1、2の数字に2を加えて、2、3、4を作り出すためである。

もし占いの結果を4つにしたいなら、5つめのフレームにもキーフレームを作り「イラスト」レイヤーに絵を描き、「占い開始」ボタンに設定するスクリプトは次のようになる。

Go to and Stop ( Random(4) + 2 )

 

8.「戻る」ボタンにアクションスクリプトを設定する
 

「ボタン」レイヤーの2つめのキーフレームを選択し、置かれた「戻る」ボタンを選択し、右クリックして「プロパティ」を選択するか、ダブルクリックして「インスタンスプロパティ」ウィンドウを開く。「アクション」タグを開いて、次のアクションスクリプトを記述する。

Go to and Stop (1)

このスクリプトを記述するには、まず「+」ボタンを押してコマンドリストを表示させ、「GoTo」アクションを選べばよい。

このスクリプトの意味は、ボタンを押すとフレーム番号1の「占い開始」の場面にムービーが移動するという意味である。

 

9.ムービーを確認する
 

ムービーができたら動きを確認する。通常、編集中はボタンアクションやフレームアクションは働かないようになっている。これは編集中に機能すると、編集作業に支障が出るからである。

編集中にボタンアクションやフレームアクションを確かめたいときは、「制御」メニューの「ボタンアクション」または「フレームアクション」をクリックし、チェックを付けておく。

ボタンアクションやフレームアクションの動きを確かめる、最も確実な方法は、「制御」メニューの「ムービープレビュー」または「シーンプレビュー」を行う方法である。これを行うと、完成したムービーを確かめることができ、同時にフォルダにフラッシュプレイヤー形式の「.swf」ファイルが書き出される。

 

 

平成13年度マルチメディアデザイン授業

〜明石高校+須磨学園高校による〜

(作成:兵庫県立明石高等学校/松本吉生/平成13年11月9日)