レイヤーの使い方

1.レイヤーとは

 

「レイヤー」とは透明なシートを重ねるように、複数の絵を一つの場面に重ねて表示できるものである。FLASHアニメーションを作る場合において、動かない背景を一つのレイヤーにまとめて描き、動くイメージを別のレイヤーに重ねるという使い方をする。またアニメーションするイメージが複数ある場合、それぞれ別のレイヤーに置くことが基本である。

 

2.レイヤーを作るには
 

FLASHを起動し新しいムービーを作るとき、最初は1つだけレイヤーが存在する。

レイヤーを作るには次の方法がある。

1.「挿入」メニューから「レイヤー」を選択する。

2.レイヤー名を右クリックし「レイヤーを挿入」を選択する。

3.レイヤー名エリアの下にある「レイヤーを挿入」ボタンをクリックする。

 

3.レイヤーに適切な名前を付ける
 

レイヤーはデフォルトで「レイヤー1」「レイヤー2」と連番の名前が付けられる。ムービーを作るとき、それぞれのレイヤーにどのような絵が描かれているか、わかりやすい名前を付けることが必要である。レイヤー名を変更するには次の方法がある。

1.名前を変えたいレイヤー名を選択しておき、「修正」メニューから「レイヤー」を選択、「レイヤープロパティ」ウィンドウの「名前」を変更する。

2.名前を変えたいレイヤー名を右クリックし「プロパティ」を選択、「レイヤープロパティ」ウィンドウの「名前」を変更する。

3.名前を変えたいレイヤー名をダブルクリックすると文字が青色に変わり編集できるようになるので、キーボードから名前を入力してEnterキーで確定する。

 

4.アクティブなレイヤー
 

複数のレイヤーがあるとき、操作できるレイヤーは通常一つである。アクティブなレイヤーはレイヤー名の横にクレヨンをデザインしたマークが付いている。

複数のレイヤーがあるとき、別のレイヤーを編集したいときには、そのレイヤーをクリックしてアクティブにすればよい。

またステージ上のオブジェクトをクリックすると、自動的にそのオブジェクトが存在するレイヤーがアクティブになる場合がある。

 

5.レイヤーの上下関係
 

レイヤーは透明なシートのようなものだが、複数のレイヤーは上から重ねたように表示される。つまり上に置かれたレイヤーは下のレイヤーを隠すような働きをもつ。

従って下のレイヤーには背景を描き、上のレイヤーに動くアニメーションを描くと、背景に重ねられたイメージが動くアニメーションとなる。

 

6.レイヤーの順序を変える
 

レイヤーの順序を変え上下関係を変更するには、レイヤー名をマウスでクリックし、変更したいレイヤーの間までドラッグする。

 

7.レイヤーを隠す
 

下のレイヤーを編集したいとき、上のレイヤーが邪魔になって編集できないことがある。そのとき一時的にレイヤーを不可視状態にするとよい。これをレイヤーを「隠す」という。レイヤーを「隠す」ためには、眼をデザインした「隠す」アイコンの下にある点をクリックすればよい。隠されたレイヤーには×マークが示される。×マークをもう一度クリックするとロックは解除される。

レイヤー名の上にある「隠す」アイコンを押すと、全部のレイヤーを一度に不可視状態にしたり解除したりすることができる。またレイヤーの点または×マークをドラッグすることで、任意の複数レイヤーを不可視状態にしたり解除することができる。

 

8.レイヤーのロック
 

複数のレイヤーがあるとき、完成したレイヤーを間違って編集しないようにするため、レイヤーのロックという機能がある。レイヤーをロックすると一時的に編集ができない状態に保たれる。レイヤーをロックするには、鍵をデザインした「ロック」アイコンの下にある点をクリックすればよい。ロックされたレイヤーには「ロック」マークが示される。「ロック」マークをもう一度クリックするとロックは解除される。

レイヤー名の上にある「ロック」アイコンを押すと、全部のレイヤーを一度にロックしたり解除したりすることができる。またレイヤーの点または「ロック」マークをドラッグすることで、任意の複数レイヤーをロックしたり解除することができる。

 

9.オブジェクトのアウトライン化
 

複数のレイヤー間の関係を見ながら編集したい場合がある。そのときは描かれた絵をアウトライン化するとわかりやすい。各レイヤーの絵をアウトライン化するには、□の「アウトライン表示」アイコンの下にある点をクリックすればよい。アウトライン化されたレイヤーには□マークが示される。アウトライン化された各レイヤーは別々の色で表示されるので、どの絵がどのレイヤーに属しているのかを知ることができる。□マークをもう一度クリックするとアウトライン化は解除され通常の見え方に戻る。

レイヤー名の上にある「アウトライン表示」アイコンを押すと、全部のレイヤーを一度にアウトライン化したり解除したりすることができる。またレイヤーの点または□マークをドラッグすることで、任意の複数レイヤーをアウトライン化したり解除することができる。

 

10.レイヤーのプロパティ
 

各レイヤーに対する「隠す」「ロック」「アウトライン化」の操作は、レイヤーのプロパティから変更することもできる。レイヤーのプロパティを表示するには、レイヤー名を右クリックし「プロパティ」を選択する。

 

11.レイヤーの削除
 

不要になったレイヤーを削除するにはレイヤー名を右クリックし「レイヤーを削除」を選択する。

 

 

平成13年度マルチメディアデザイン授業

〜明石高校+須磨学園高校による〜

(作成:兵庫県立明石高等学校/松本吉生/平成13年6月19日)